舞台刀剣乱舞「綺伝いくさ世の徒花」を観てきたよ!感想を語っていきたい

舞台刀剣乱舞「綺伝いくさ世の徒花」を観てきたよ!感想を語っていきたい

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明治座正面

科白劇から約2年。
2022年3月25日明治座、4月3日・5月15日の配信を振り返っての感想です。

綺伝っていうタイトルにふさわしい、刀ステ史上一番美しい舞台だなぁって個人的に思いました。

以下ネタバレ考慮していないため、悪しからず。

オープニングが雅

部隊長によってOPに影響があるなぁ、っていうのが今回の最初の感想。
今回の演出、扇を持って日舞のようなオープニング。

すごく「綺伝」っていうタイトルに合った、そして部隊長歌仙兼定に寄せたものだなって。

花を散らすのも、「徒花」にちなんだものなのかな。

刀ステ本丸の特命調査の物語

科白劇では、他本丸で行われた慶長熊本の特命調査の内容でした。

報告書を手に入れたことから、刀ステ本丸の刀剣男士たちが自分たちの特命調査とどう違ったのかを検証していたのが科白劇。

刀ステ本丸になると歴史上の人物たちが他本丸のときと比べると増えたり、または主要の人物たちが自分たちが歴史改変をしている自覚がある状態が顕著だと感じていました。

今回オープニング前でのガラシャが「また私を斬りに来たのですか」と地藏たちに問うていた。

彼女はどこかの時間軸で自分が刀剣男士に斬られたことを覚えていたし、円環の中にいることを自覚している。

天正遣欧使節団が新たに参加している

黒田孝高が言っていた、円環を繰り返すことによる影響。

使節団が参加することで他本丸(科白劇本丸)と違う物語になっていることの大きな象徴だなぁと。物凄く大きくストーリーに関わってくるわけでもなく、正直いなくても成立する。

けれども彼らがいることで慶長熊本の物語に奥行きが広がる。

使節団全員のみ自分たちの幸せのために戦っているんですよね。

これは刀ステ本丸だからイレギュラーが発生しているんだよっていう仕様なのかな。

黒田孝高が円環の中にいることを自覚し、そのまま三つら星の経験を持っている彼ならば「織田信長の再興」を目的としているから、彼ら使節団を出してきたのかと推測。

織田信長はキリスト教を大事に守っていたし、今回出ているキリシタン大名の大友宗麟・有馬晴信・大村純忠も使節団を自らの代理としてバチカンに送った方たち。

時間遡行を繰り返すことによる少しずつのズレのなかで生じた、刀ステ本丸当てのステージなのか。

アンサンブルが入ることや映像で一層の殺陣の激しさがある

科白劇では実現しなかったアンサンブル。

彼らが入ったことで殺陣の迫力がすごい。
ただ明治座が狭い(ステアラが広すぎたから…ってのもあるかも)からか、少し窮屈に見えました。

天伝・无伝の映像技術と舞台の花の演出が活かされていて臨場感が増しているように感じました。

本来は維伝のあとに公演予定だった綺伝。

もし順当に行っていたら映像の技術や桔梗の花を舞台一面に出す演出は幻だったかもしれないなって思いました。

背景の映像が入ることですごく没入感があったし、戦闘シーンなんかは役者さんがその場で回ることでカメラで撮ってるみたいな錯覚を生んでいて。

ガラシャが花の中に立つシーンもすごく豪華でした。

山姥切国広の影

維伝で登場した、まんばちゃんの遡行軍。

今回で正体が判明しましたね。良かった。

長義くんのぶち切れ具合もすごかったです。

彼は「偽物君の紛い物」だと言い切った。

決して影のことを「偽物」とは言わなかったのが、まんばちゃんのことを認めてるんだなぁって思う。

あと梅津君が若干刀剣乱舞無双での長義君の動きを取り入れてるんだろうなって感じるところが随所にあるのが良き。

赤ちゃんの泣き声がリアルすぎて辺りを見まわした

たまが忠興との赤ちゃんを抱いて登場するシーン。
私の席からは花道が見えない席だったため、いきなり泣き出す赤ちゃんの声に見まわしてしまった。

音声が劇場だとすごくリアルに響いているんです。

配信だとそんなに「本物!」って感じがしなかったんですが。

大友宗麟のセリフや思いが科白劇との違いが顕著

天正遣欧使節団が新たに参入しているからか、科白劇の時より保守的のような感じがしました。

2部の朧化した戦闘のときに大友宗麟は「ただ生きたかっただけ」という言葉を残すんですが、科白劇では無かったような…記憶が。

あとで確かめます。

まとめ

科白劇は科白劇で「刀ステだった…!」って思える作品だったのですが、今回本来行われるはずだった「削られた部分」のストーリー、時間を置いたことで再現できた演出などがすごく「これぞ今の刀ステ」って感じでした。

3月25日公演は長義君の刀が折れてたり、大村純忠役の石原正一さんが劇中負傷してED出れなかったりした公演でした。

刀は捌けた後にスペアで元の長さに戻っていたけれど、石原さんはその後も声だけの出演。

怪我がなく、万全の作品を見れるっていうのは、当たり前ではないのだと感じました。

しかし配信でアンダースタディの方に声を当てているのを見て、何の違和感がないように出演しているのは、本当にすごいこと。

綺伝は科白劇の「再演」。

2年前初演で演じたキャストが一人も変わらずに上演できるのは綺伝が初めてのこと。

大千秋楽の配信を観ていたら、ひとりひとりの仕草・表情が「完成」されていた。

劇場だと観ることが叶わなかった表情があんなにもすごいものだったとは。

これは円盤に期待です。

それでは。