刀ステ「維伝 朧の志士たち」を観てきたよ!感想をとにかくつづりたい

刀ステ「維伝 朧の志士たち」を観てきたよ!感想をとにかくつづりたい
2019-12-01

2019年11月30日に舞台刀剣乱舞、「維伝 朧の志士たち」東京公演を観て来ました。
まずゲームでもあった特命調査。
これがここまでしんどい物語だったとは、実は思っていなかった(苦笑)
ゲームだと逃げる遡行軍をひたすら追いかけることに夢中で、ストーリーも流し気味だったけれど、観劇後改めて刀帳から見直すとステの解釈のように見える。
まずは感想から。
ネタバレ考慮していないので、気になる人は避けて下さいね。

正史のストーリーの出だしが2.5次元というより普通の舞台のようだった

慈伝のときのように、特命調査が布で終わることはなく(笑)
まず正史(私たちが知る歴史の流れ)を堀川君が説明。

  • 浦賀にペリー来航
  • 桜田門外の変
  • 土佐にて龍馬・武市・以蔵らが中心に土佐勤皇党結成
  • 吉田東洋の暗殺
  • 武市・以蔵の処刑
  • 乙女からの手紙で2人の死を知る

(少し抜けているところもあるかもだけれど)
以上をさらっと追っていくんです。
何だか大河ドラマを見ていた時の記憶が蘇ってきた。
堀川君がいなければ2.5次元の舞台だと忘れるくらいに、龍馬の…というより龍馬・武市・以蔵を巡る周辺の出来事を追うストーリー。

武市と以蔵の死を知った龍馬の後悔が、今回のはじまり。
まず出だしのストーリーから引き込まれる演技だった。

ゲームの特命調査を忠実に追ったセリフとストーリー

陸奥守と肥前、南海先生の3人がそろうメインストーリーのセリフが、ゲーム内の文久土佐藩のイベントの時のセリフをそのまま再現されているんです。

播磨屋橋での肥前との邂逅。
ゲームだとセリフだけだったけれど、確かに陸奥守のテンションは肥前にめっちゃ絡んでたなって今更ながらに思う。
きっと立ち絵だけでない仕様だったら、ステの演技通りだったはず。

また南海先生と会う時も「刀の延長線上に人間がいる」っていうセリフ。
すごく気になっていたけれど、「歴史を守るのは刀の本能」というセリフとともに、ゲーム内で出た言葉だったんだと、改めて確認。
文久土佐藩は結構周回に気を取られてストーリーが少し記憶に残っていなかったんだけど、観劇後に確認したら一言一句同じだった。

南海先生の罠を張るセリフもまんま使われている!
南海先生の考察も、親玉が吉田東洋かもしれないっていうところ。
あと遡行軍の残骸で罠造るときのセリフも全部使っていた。すごい。
めっちゃトンカンしてたけど(笑)

吉田東洋を追い詰めたときのセリフ、「そうそう、罠については楽しい研究だったよ。仕組みは伝授しておくから、今度罠が必要になったら君たちで仕掛けてくれたまえ」って言っていて罠20個以内で追い詰めた時のセリフだった。
今回出陣に鶴丸がいたから、罠の作り方にめっちゃ興味津々なのね。
南海先生直伝の罠に鶴丸を添えると、惨状になりそうである。

高知城で親玉を倒した後の残った拳銃の下りも、そう。
ゲームでは誰とは明言していなかった部分だったけれど、今回のステであの時代の歴史修正の原因の親玉は坂本龍馬だったとはっきり明言した。
今回のステで詳しい原作のストーリーを観たって感じでした。

染谷鶴丸の鶴丸

初演以来ずっと健人鶴丸だったから、最初少し違和感があったなって思う。
見ていて感じるのは、虚伝再演でキャスト変更したときは健人君が染谷鶴丸に似せていたように感じたものが、今回逆…というより、健人鶴丸よりサイコパス感が強いというか。


笑いをの取り方が違うなって思うんですよね。
無邪気さの中の狂気というか、殺陣のキレが早いというか。
よさこいの音頭を取るとき、龍馬に「おんしは黙っとれ!」って注意されてたり、「つっさんって呼んでくれ」と自ら申請していたり、和泉守と肥前が言い合っているとき「ちょっとぉ~刀剣男士たち~仲良く歴史守ろ(だっけ?)」とかJKの「ちょっとぉ~男子たち~…」みたいなノリでJK鶴丸になってた。声めっちゃ野太いけど(笑)
とにかく茶々がすごかった。

健人鶴丸はそこまで茶々入れたり、1公演中にネタ多くないなって印象。
もちろん笑いを取ることはあれど、無邪気さというより「あ、思いついちゃった☆」みたいな。
だからか今回の染谷鶴丸と健人鶴丸は別の鶴丸っていう印象が私はすごかったんです。

南海先生に罠作るためにたくさんの遡行軍を抱き上げて持ってきたけど、「もう必要ない」って言われたあとに遡行軍になりきって声当てし出す鶴丸。

「南海先生コンニチハ」
「こんにちは」
「シノギってなーにー?」
「シノギっていうのはね…」
「その話長くなりそう?」
「…肥前君も何か言ってくれ」

って流れ、回替わりでセリフが違うのね。
いきなりめっちゃ声高に遡行軍になってて、肥前君笑っちゃってたじゃん。

でもそんな無邪気さと笑いを取りに行く鶴丸が、実際まじめなシーンだとはぐれ遡行軍と出会って正体見破ってたり、主から小烏丸とともに密命を受けていたり、練度がめっちゃ高そうな感じで一筋縄ではいかない立ち位置だった。

刀ステ史上最大に動く舞台装置がすごい

舞台装置がくるくる動くんです。
階段や橋やあばら家が突如出て来たり、足場が動きながら殺陣をするっていう今回の舞台かなりハードだったんではないかなって思っています。
最初は新しい試みで、より景色をしっかりさせるためにやっているのかと思ったけれど(その効果も狙っているとは思う)けど、原作で遡行軍が逃げてなかなか親玉に出会えないっていうのを再現していたのかなって。

今回の舞台の話では町が生きているって設定。
なかなか東洋に出会えなかったり高知城に行けなかったりと町自体が妨害をしているっていう設定だった。

でも本当すごい。
黒子さんもたくさんいたし、何なら遡行軍が動かしながら攻撃してたり、ダイナミックな演出、すごい。

景色が変わるからいつも以上にストーリーにのめり込めるなって思う。

はぐれ遡行軍=歴史修正主義者打刀・山姥切国広か

時間遡行軍の中に1人、動きが違うのがいるんですよ。
一度笠が取られるシーンがあるんですが、私の席からは髪が真っ白に見えたボブ(けど、他の人は金髪に見えたって)、荒牧さんの声っぽい加工と動きが布を引っ張るような動きをするのが!!!

龍馬と陸奥守を助ける遡行軍が!

「お前は物語に必要な刀だ」として助けに入る奴が!

「物語をおくれ」
という遡行軍。
悲伝で大千秋楽以外は三日月に負ける山姥切ルートの山姥切では説が濃厚だよねって色んな人の考察を元に思う。

ちなみに「おくれ」はどの文字を当てるのかは不明。
「送れ」なのか「おくれ(くれ)」なのか、「贈れ」なのか…

放棄された世界の円環に閉じ込められた三日月を救うために、刀剣男士たちが強くなる物語を欲する闇落ちした山姥切が今回登場したのでは?というのが何となく文脈上思うのですが…さて。

ちょっとしたプチ維伝考察

このステの時間軸で近侍はへし切長谷部になっていた。
ということはまんばちゃんがあの本丸にはいないのだ。
慈伝であれば修行中でいないってことになるけど、慈伝の最後に修行は順調であると手紙が来ていた。
ではあれは?
あのパンフレットのキャスト欄 「特別協力 山姥切国広役 荒牧慶彦」の文字は?

恐らく悲伝で三日月に負けた山姥切ルートのまんばちゃんの慣れの果てでは説が濃厚じゃないかと個人的に思う。

  • 修行に出て帰ってくるのが悲伝で三日月に勝った時間軸のまんばちゃん(慈伝)
  • 修行に出て帰ってこないのが、悲伝で三日月に負けたまんばちゃん

小烏丸・鶴丸があの文久土佐藩で三日月を救う手立てを探していたのに加え、もしかしたら山姥切をも救うことも含まれているのではないかと個人的には思う。

また鶴丸のキャスト変更を見るならば、初演の染谷鶴丸の時間軸が敗北ルート、健人鶴丸の時間軸が勝利ルートとなるのかな。

ステの和泉守は原作に近いと思う

断じてミュの和泉守が原作に近くないって訳ではないけれど、何だか活劇の兼さんに近いかなーって思う。

あと声。
ゲームっぽい(笑)

銃を否定していた兼さんが、陸奥守が落とした拳銃を拾って撃つのやばい。
「使えるものを使っただけだ」って言っていたけれど、もう、夢か?夢なのかって感じだった。

自分の元の主を討つ陸奥守がしんどい

吉田東洋を討っても遡行軍が減らない。
これは陸奥守吉行の物語として、小烏丸も鶴丸も親玉の本体が分かっても口出ししなかった。

龍馬が親玉だって分かった陸奥守が、土下座してまでして自分と戦ってほしいと頼むの、泣いた。
龍馬に「元の主からもらった心だ」(ちょっと違うかも)と言ってのけて、一騎打ちして勝つの、もう泣くしかなかった。

南海先生も、肥前も、今回自分の元主に刃を向けた。
朧の志士という題名、今回文久土佐にいるすべてが張りぼてで、本物ではないのだという。
本体が無く思いや逸話から生まれた「偽物」だと。
顕現の技術が応用された、人間でも刀剣男士でもない、思いや逸話を自分自身だと「思い込む」偽物。

龍馬は、自分が歴史を変えたきっかけを自覚していたし、それを正すのが陸奥守の役目納得してるの辛い。

坂本家の刀に斬られるならっていうやつ。
あの世界ではあのときこうしていればっていう後悔がすぐ遡行軍の力の影響受けすぎていてしんどい。

不穏な終わり方に不完全燃焼

「歴史を守るのが刀の本能。ならば歴史を守らなかったら、刀ではない」
「わしは…刀じゃ」

このセリフで終わるの、本当、やめてほしい(苦笑)
歴史を守りたいって思えるのが刀剣男士なんだよね。
作中で土方組に東洋が「坂本龍馬が生きていれば土方歳三は死なずに済んだ」として自分たちに付くように言うけれど、それを良しとしなかった。
南海先生と初めて会ったときにも、南海先生は「刀剣としての自覚が強い」って言っていたし、恐らく感情よりも使命を取るかどうかが関わってくるんだろうなって思う。

あとは鶴丸が言っていた「瑕疵本丸に認定された」ってやつ。

三日月は円環に捕らわれ、山姥切は暫定遡行軍っていう本丸。

解体されてもおかしくないって言っていたくらいアウトな本丸になってしまったらしいが…
そんな背景を含めて自分は刀だと言い聞かせているのかな。
初期刀ではないにしろ、歌仙とともに比較的早く顕現されて初期の本丸を知っている陸奥守だからこその言葉なのだろうか。

まとめ

とにかく「しんどい」の一言な維伝でした。
1回見ただけで全てはわからない、そんな作品。
ゲームのセリフを忠実に拾っているからこそ、まず特命調査の文久土佐藩が本当はこんな話だったんだよっていうことが拾える。
それに加えてステ本丸の問題が加わってしんどくなるっていうストーリーでした。

でもストーリーは濃厚だし、見ごたえはめちゃくちゃある!
むしろあのゲームの中のボリュームをよくここまで大きくしてくれたっていうのもある。

でも謎が謎を呼んだり、色々「こうかな?」「あぁかな?」っていうの考えさせられるので、なんやかんやで考察が苦手でも考察せずにはいられないって感じだと思う。

ちなみに殺陣がやっぱりすごい。

陸奥守のアクロバティックな動きが今回すごく見ごたえあるし、小烏丸・鶴丸の練度高そうなキレのある動きもすごかった。

大千秋楽のライビュ、取れたらいいな。